朝日の夕刊に村上春樹のインタビューが載ってました。

昨日と一昨日の朝日新聞の夕刊に、村上春樹のインタビューが掲載されていました。 率直に言えばインタビューそのものは短いものでそれほど興味深くもなかったのですが、印象的だったのは添えられていた写真です。3日付夕刊のほうは、顔を正面に向け、視線は…

これが日本でいちばん面白い小説です。

と、僕は結局信じてます。何十回読んだことか。今日も電車で読んでました。僕の日本語の血肉に溶け込んでいる以下のごときボキャブラリー。行徳の俎板。巨人・引力。首くくりの力学。どんぐりのスタビリチー。トチメンボー。Do you see the boy。空たり間た…

アメリカの鱒釣りの華麗な噂が

リチャード・ブローティガン。 つい最近まで僕にとってこの名前は遠い時代の残響のようなものでしかありませんでした。名前だけはあちこちから聞こえてくるけれど、読んだという人も身近にはいなかったし、本を眼にすることも少なかった。 「バビロンを夢見…

ショート・ショート

こんな本をみつけた。今読んでます。ショートショートの世界 (集英社新書 (0308))作者: 高井信出版社/メーカー: 集英社発売日: 2005/09メディア: 新書購入: 1人 クリック: 56回この商品を含むブログ (18件) を見る そう、ショート・ショートなんて、すっかり…

ぼくの伯父さん

きょう、大手の古本屋チェーン店に行ったのですが、こんな本があったんだ、こんな本が。ぼくの伯父さんの休暇作者: ジャン=クロードカリエール,ジャックタチ,ピエールエテックス,Jean‐Claude Carri`ere,Pierre ´Etaix,Jacques Tati,小柳帝出版社/メーカー: …

善惡の彼岸過ぎ迄

夏を遠く離れ、海水浴を、ビーチボーイズを遠く離れて、中秋も過ぎて間もなくお彼岸だと云ふのに、此の暑さはどうであらうか。暑さ寒さも彼岸迄、とは古來人口に膾炙されてゐる經驗則であるが、今年の暑さは此のままでは彼岸を越えるにちがひあるまい。 彼岸…

きょうの一冊

レ・コスミコミケ (ハヤカワepi文庫)作者: イタロ・カルヴィーノ,米川良夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2004/07/22メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 47回この商品を含むブログ (96件) を見る 戦後イタリアで大活躍した作家(なのだそうです)イタロ・…

京都散歩に重宝している本

建築マップ京都mini建築MAP京都mini作者: ギャラリー間出版社/メーカー: TOTO出版発売日: 2004/09/20メディア: 新書購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (14件) を見る お寺や神社だけじゃなくて、近代建築や現代建築、優れた民家なども載っていて…

村上ショージ

ぼく、村上ショージが結構好きなんです。あの面白くもなんともないようなギャグに、偏った愛情を感じてしまうのです。 「ドゥーン!」とか「何を言う!」とか「ウェルカム腕噛むどこ噛むねん!」とか、つまんないねー、ほんとに。うれしくなります。 こんな…

村上龍

村上龍の小説ではこれがいちばん好きです。 69(シクスティナイン) (集英社文庫)作者: 村上龍出版社/メーカー: 集英社発売日: 1990/09メディア: 文庫購入: 13人 クリック: 204回この商品を含むブログ (130件) を見る 六十年代末期の空気を僕は吸ったことがな…

村上春樹

村上春樹のエッセイではこれがいちばん好きです。 遠い太鼓作者: 村上春樹出版社/メーカー: 講談社発売日: 1990/06/19メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (30件) を見る ヨーロッパの長い長い旅と滞在の記録。これ読むとギリシアやイタリア…

と、いうわけで。

もう夢うつつなので、こんな歌を思い出してしまいました。筒井康隆の短編「座右の駅」に出てきた歌。 「自民党、自民党、自民党の本来は粳の小米に寒ざらし、カヤに銀杏、肉桂に丁子。テン、テレツク、スッテンテン……」 これって古典落語なんだね。串刺し教…

と、いうわけで。

きょうははやくも眠いので、あまりいろいろ書けそうにないです。 きょう電車の中で読んでた本は、これです。もうおうちへかえりましょう作者: 穂村弘出版社/メーカー: 小学館発売日: 2004/05メディア: 単行本 クリック: 18回この商品を含むブログ (116件) を…

ニューヨークの一冊

ウディ・アレン著、浅倉久志訳『これでおあいこ』河出文庫 映画監督、俳優として、ニューヨーカーらしい都会的なセンスとユーモアで知られ、ぼくたち全世界のダメ男に共感と羞恥の微苦笑を贈ってくれるウディ・アレンですが、小説(のようなもの?)も書いて…

きょうのできごと、ふたたび。

以前ここでご紹介した柴崎友香さんの小説「きょうのできごと」を、きょう読み終えました。いやあ、よかった。とてもよかった。何人かの(何人だっけ?)女の子や男の子たちの微妙な気持ちの揺れみたいなものを、それぞれの視点から見た一日の出来事で描いて…

つづいて衆議院選挙関連のニュースです。

選挙行く?と周囲の人に聞いてみても、二十代の人はたいてい行かないんですねえ。ぼくは行きますよ。投票しますよ。だっておもしろいじゃないですか。ねえ? あの深夜の開票速報というやつ、ついつい見てしまうんです。画面の左右から与党と野党の議席数のグ…

まず、台風関連のニュースです。

こんどの台風はゆっくりゆっくり来ますね。 関西にはあさって最接近とか言ってます。ということは、あしたもあさっても雨ということですかね。やだねえ。いやですねえ。 小中学生のころは台風が来るのがうれしかった、という人は僕だけじゃないでしょう。天…

ぼくの猫文学

というわけで、ぼくも猫の出てくる文章を書いたことがあるのです。よかったら見てね。 短編小説「さようなら、ねこ人間」

猫をめぐる冒険 ―猫を知るためのブックガイド―

その一 なぜ、猫とつきあうのか (河出文庫)作者: 吉本隆明出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1998/10メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見る このひとはなんかすごく有名な人ですよね。思想家なのかな。小説家の吉本ばななのお…

ジャン=フィリップ・トゥーサンの「カメラ」

フランスの作家で、映画も撮るらしいんですが、ジャン=フィリップ・トゥーサンというひとがいますね。ぼくはけっこう好きで、文庫本が出るたびに読んでたんですが、そのトゥーサンの小説のひとつに「カメラ」というのがあって、その中で主人公が、拾ったカ…

きょうのできごと

最近買った本。きょうのできごと (河出文庫)作者: 柴崎友香出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2004/03/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 31回この商品を含むブログ (145件) を見る 文庫版を買ったんだけど、ちょっと待ってよ、映画化記念のこんな表…

やっぱり猫が好き

いま、保坂和志「プレーンソング」というのを読んでます。この人の小説にはいつも猫が出てくるんですね。猫の動作なんかの描写が、すごくよく観察されてる感じでリアルです。猫というのは犬よりやわらかくていいです。猫を持って運ぶのはたいへんよい感じで…

おお、そうだ

最近読んだ本のことでも書いときましょうか。尾辻克彦「肌ざわり」なんて読みましたよ。尾辻克彦、すなわち赤瀬川原平ですね。トマソンとライカの好きなおっちゃんとしか思ってなかったのですが、小説、いいね。しかし胡桃子ちゃんはほんとは一体何歳なんだ?…