朝日の夕刊に村上春樹のインタビューが載ってました。

 昨日と一昨日の朝日新聞の夕刊に、村上春樹のインタビューが掲載されていました。
 率直に言えばインタビューそのものは短いものでそれほど興味深くもなかったのですが、印象的だったのは添えられていた写真です。3日付夕刊のほうは、顔を正面に向け、視線はカメラから少しそらしている。4日夕刊は、少し斜めからの顔で、唇の下から顎に手を当てている。
 この作家の写真は、ときどき見かけるので顔を知っている人は多いだろうと思いますが、朝日に載っていたこの写真を見てぼくは、「そうか、今の村上春樹はこんな顔をしているんだ」と思いました。なにか、昔の写真とはどこかが大きく違う気がしたのです。そしてその変化が作風の変化とも同調してるような気がしたんです。
 これ、写真家が上手なんでしょうね。作家の気難しさ(たぶん)や、ある種の冷たさ(たぶん)や、微かに影を落とし始めている老いや、深い精神性みたいなものがちゃんと写ってるように思えます。外国人の写真家が撮ったのかな、という気がしました。なんとなく。それとも朝日のカメラマン?
http://d.hatena.ne.jp/motokurashi/20050930
 作家の顔って、写真でイメージが決まっちゃう部分が大きいですよね。夏目漱石なんてこの顔しか考えられないし。

吾輩は猫である (角川文庫)

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