南大門
奈良には美しい古建築がたくさん残っていますが、個人的に好きな建物のひとつがこの、世界遺産東大寺の南大門です。
聖武天皇の発願で建てられた東大寺は1180年、平家による焼き討ちで焼失しました。現在残っている南大門は鎌倉時代に再建されたもの。それでも800年の歴史をきざんでいます。
真下から見上げると構造がむき出しになっていて、迫力があります。大仏様(だいぶつよう)と呼ばれる建築様式は、この鎌倉再建時の建築に独特の希少なもの。シンプルでダイナミックな構造は、一般的に繊細な日本の古建築とは一線を画し、むしろ鉄骨で組まれた現代建築を思わせます。
柱がいかに大きいかお分かりでしょうか。東大寺の正門にふさわしい壮大な建物です。
こちらは遠景。桜の季節でした。
全然関係ないのですが、韓国ソウルの南大門が焼け落ちるのをニュースで見たときは、他人事に思えなくて肝を冷やしました。