身近な人から戦争について聞くことができた、最後の世代かなあと思うのです。
ツイッターのほうでも書いたんだけど、家族や親族や先生から聞いた戦争についての記憶をいくつか思い出しながら挙げてみます。正確な話ではありません。僕の記憶の中で変わっちゃってるかもしれないし。言い伝えか、民話のようなものになりかけているかも。でもだからこそこれも、大げさに言えば「民族の記憶」の一部なんじゃないかな。
- 海軍に入った誰々さんが、関西弁をしゃべったというだけで上官に殴られた話。
- 敵の機関銃を分捕って撃ってみたらすごく性能が良かった話。
- 捕虜になったとき英語を話したら煙草をくれた話。
- 大阪城の連隊で歩哨に立ったら幽霊が出た話。
- 広東の燃えるような夕焼けの話。
- 猛暑の中で果物をもいで食べた話。
- 中国の田舎の村の、石畳を敷き詰めた広い道に圧倒された話。
- 銃の掃除が面倒なので撃たなかった兵隊の話。
- 生駒山の向こうの大阪の空が真っ赤に染まっていた話。
- 敵の狙撃兵を倒してみたら少年だった話。
- 気が変になった戦友が沿道の村に火をつけに行った話。
- 汽車で広島から逃げてきた人たちが真っ青な顔で俯いてた話。
昔の人ってこういう話を「ホラ話」か「思い出話」みたいな感じで、変に楽しそうにしゃべってましたよね。なんなのかな、あれ。