やめられない、とまらない

 古本屋で300円でした。カルヴィーノの小説って、頭がねじれるような妙な気持ちよさがあります。
 こういうのも、おすすめ。どれも面白かったです。

見えない都市 (河出文庫)

見えない都市 (河出文庫)

 どこまで歩いても果てしのない都市や、空気の代わりに土に満たされた都市、全ての建物が高い柱の上にある都市。マルコ・ポーロフビライに語る、奇想に満ちた不思議な都市の数々。

冬の夜ひとりの旅人が (ちくま文庫)

冬の夜ひとりの旅人が (ちくま文庫)

 読者である「あなた」が書店で見つけた、イタロ・カルヴィーノの『冬の夜ひとりの旅人が』という小説。ところが、その本は途中で終わってしまっています。物語の続きを求めて探し始めた「あなた」は、次々と違う物語に出会います。いろいろな異国の、興味深い物語。でも、どれも途中で終わってしまって……。という話。本好きにはおすすめ。

木のぼり男爵 (白水Uブックス)

木のぼり男爵 (白水Uブックス)

 十二歳のある日、家族とのいさかいがきっかけで木に登ってしまったコジモ男爵。それ以来、一生地面に降りないと決意した男爵は、木から木へと渡り歩きながら、18、19世紀の革命と激動の時代を舞台に大冒険を繰り広げます。ナポレオンとの出会いもあります。奇想天外にして痛快無比のファンタジーです。

柔かい月 (河出文庫)

柔かい月 (河出文庫)

レ・コスミコミケ (ハヤカワepi文庫)

レ・コスミコミケ (ハヤカワepi文庫)

 Qfwfqじいさんが語る思い出話は、どれも奇妙奇天烈です。「月がまだ地球に近かった頃」の話とか、「何もかもが、家族やご近所の誰もかもが一点に集まっていた、ビッグ・バン以前の時代」の話とか、「わしが最後の一頭の恐竜だったころ」の話とか。哲学的大法螺話SFです。

 どれもすごく面白い本です。やめられないとまらない、カルヴィーノかっぱえびせんです。