横浜行ってきました【その3】

 でまあ、一日目の夜は中華街で他人事の恋バナに興じつつ、食事を楽しむうちに更けていったわけですが。


 二日目は、薔薇の香る山手でなにやら優雅にお茶を楽しんだ後、横浜トリエンナーレに参りました。

 率直に言ってしまえば、前回ほど面白いとは思いませんでした。前回を見たときの印象が美化されているのかな、とも思わないでもないのですが、明らかに前回の方が祝祭感はあったと思う。




 その理由のひとつは、前回の赤レンガ倉庫の代わりに、横浜美術館がメイン会場になっていたことでしょうか。美術館で美術品が展示されてるのは、まあ言ってしまえばあたりまえのこと。「街にアートがやってきた!」という雰囲気が薄くなってしまうのも当然でしょう。

 しかしそれでもいろいろと収穫はありましたし、楽しむこともできました。
 中でも「すごい!」と思ったのは二つ。

 クリスチャン・マークレーの24時間ノンストップの映像作品"The Clock"(無数の映画から、時計の登場する場面を取り出して、現実の時間に合わせてつないで編集したもの)と、 杉本博司マルセル・デュシャンへのオマージュとして、骨董やガラクタなどのアリモノ(隕石、「落石注意」の看板、鎌倉時代の雷神像などなど)を使って構成した展示「神秘域」。クールでモダンでコンセプチュアルでありつつ、日本固有のの床の間の美意識や禅味を感じさせる、ああ、やっぱりセンスがよくて教養とお金があって頭のいいヒトには勝てませんにゃー。

 楽しかったのですが、時間が短かったせいか微妙に消化不良の感がのこる旅行でした。もうちょっとゆっくりできればよかったなあ。