コロンバインのための……

 深夜のテレビで、ボウリング・フォー・コロンバインという映画を見ました。例の、マイケル・ムーアという人の作ったドキュメンタリーですね。
 

 思ったよりずっと面白い映画でした。見るつもりじゃなかったのに、引き込まれてしまいました。毎年1万人以上が銃で殺されるアメリカ社会の現実を、コロンバイン高校での乱射事件を軸にして描き出しています。
 ハリウッド映画でもおなじみのアメリカの郊外の、淀んだ、荒んだ社会にはなんとも心が暗くなりました。スーパーで普通に弾丸を売っている様子にはやはり唖然とします。
 「アメリカはまともで、日本はおかしい」とか「アメリカはフェアで、日本は閉鎖的」みたいな理屈で日本社会を批判する人って多いですが、このことを見る限りではアメリカの社会はちょっとどうかしていると思います。アメリカの物で好きなものもたくさんあるけど、あの国に住みたいとは思わないな・・・・・・。
 監督・主演のマイケル・ムーアという人は、なかなかもっともなことを言っていましたが、かなり変っていて、付き合いにくそうな人みたいに見えました。メカニカル・アニマルズ驚いたのは、こんな外見のマリリン・マンソンが、びっくりするほど真剣に、知的な話し方をする人だったこと。真面目で誠実な青年、という感じで、これもちょっと唖然。人の見かけは1割。