今さらカサブランカ
非常に今さらながらなんですが、映画「カサブランカ」を見ました。DVD(新品)を500円で売っていたのを、随分以前に買ってたのです。なんとなく気が向いて、今日見ました。
何しろ名作中の名作ですから、いろんな人や作品に引用されたりパロディー化されたりしてますよね。「昨日なにしてたの?」「そんな昔のことは忘れた」「今晩どうするの?」「そんな先のことは分からない」なんて、真顔でやられると、やっぱりちょっと笑ってしまう。(でも実際見てみると、そんなに重要なシーンでもないんですね)
冷静に考えて、そんなにすごい映画か? という気もします。要するに反独宣伝映画やん、という感じもします。しかしそのあまりにも正面切って古典的な物語と演出にはやっぱり拍手を送りたくなっちゃいますね。こういうベタなものを楽しめない現代人のほうがイビツなような気もする。「ラ・マルセイエーズ」の合唱のシーンなんて、感動的だよなあ。しかし考えてみたら、植民地で国歌歌って感動してるフランス人だって、モロッコ人から見れば相当困ったものなんだけどね。
おお、「君の瞳に乾杯」ですと。出たー!
そして飛び立つプロペラ機。霧の中に去ってゆくリックとルノー。むむ。泣けるじゃないですか。でも今ではこういうの作れないだろうなあ。ボギー、やっぱりあんたの時代は良かったね。
ちなみに登場人物の中では、僕はフランス人の警察署長ルノーが気に入りました。強きに弱く、保身に長け、ひとクセもふたクセもあるけど、情にはもろい植民地官僚。いいじゃないすか。
で、次はウディ・アレンの「ボギー」が見たいなあ、と思ってます。僕はどちらかというとボギーよりウディに親近感と敬意を抱いております。ウディ、僕も男だ。
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