采女祭り

 ほんとのことを言うと、今夜が中秋の名月だということはすっかり忘れていたんですが、三条通りで買い物をしていると(何も買わなかったから結果的にはウインドウ・ショッピングですが)、水干に烏帽子の装束の人々や、雅楽師や、御所車に乗った宮廷装束の女性などのにぎやかな行列が通っていったので、それで、ああ、きょうは采女祭りの日だった、と気づいたんです。
 采女祭りは、天皇の寵愛を失ったことを悲しんだ采女が猿沢池に身を投げて亡くなった、という伝説をもとに、まいとし中秋の名月の夕に行われています。
 今の猿沢池は小さな浅い池で、あんなところに身を投げても死ねないと思うんですが、昔はもっと深かったんでしょうかね。
 だんだん人出が増えてゆくので、今日は祭りはパスしました。