素朴って素直で素敵

日本の素朴絵

日本の素朴絵

 面白い本を買いました。
 中世から江戸時代までの、日本の「素朴絵」を集めた本。
 狩野派とか雪舟とか浮世絵とか、そういった華麗な美術史の裏側にある、昔の日本のアウトサイダー・アートというか、ナイーブアートというか。遠近法どころか、建物の形も人物のプロポーションもめちゃくちゃな多くの素朴絵ですが、ユーモラスとか可愛いというだけでは片付けられない感じがします。様式を習得できていないゆえに、必ずしも「日本的」ではない原初的な力があふれています。こんな絵が日本にあったのだ、と、目からウロコがおちますよ。