翻訳畑で捕まえて
それにしても、野崎孝さんという方は、アメリカ文学の日本への紹介・翻訳ではそれこそ「偉大な」功労者ですね。こういう方とハルキ氏とが、翻訳を通して接点を持っているというのは、興味深いことです。翻訳の比較研究なんかにも役立つかもしれない。
ハルキ氏はエッセイなどでも、先達としての野崎氏への敬意を何度か表明してますが、面白いことに、野崎氏から村上氏への言及もあったのでした。
- 作者: F.S.フィツジェラルド,野崎孝
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1990/08/28
- メディア: 文庫
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ついでに申しますと、集英社文庫の野崎訳「偉大なギャツビー」には、「解説」とは別に柳美里氏による「鑑賞」というエッセイみたいなものが載っています。村上氏が映画「華麗なるギャツビー」を高く評価したことについて、柳さんはその中で「信じ難いことだ」「シナリオも映画も凡庸」なんて書いていて、これもなかなか面白いですね。