われらひとしく


 われらひとしく猫なれば
 陽のぬくもりにまどろみて
 世にふる日々を惜しみなく
 眠り送るぞうれしけれ


 人は猫にはあるまじと
 己の内の賢しさは
 堪え性無き心根を
 鞭打たんとて叫べども


 われらひとしく猫なれば
 風の寒きに背かんと
 まどかなる身に身をうずめ
 眠り逃げるぞ楽しけれ