中世の黄昏

室町少年倶楽部 (文春文庫)

室町少年倶楽部 (文春文庫)

 以前、NHK衛星放送のブックレビューで紹介されているのを見て以来、読んでみたかった本。古本屋で発見して購入。銀閣を造った室町幕府の将軍、足利義政が主人公の小説です。共に蹴鞠に興じた少年少女たちが、大人になるにつれて異なる人生を歩み、ついには国家を崩壊させる大乱の当事者たちになってゆく。政治に背を向け、文化と芸術に耽溺してゆく将軍義政の半生がなんとも切ない。義政という人物はとても興味深いです。