アフリカの太古トントントトントントントトントン

 古本屋でふと手に取ったこんな本。
 

グレートジンバブウェ―東南アフリカの歴史世界 (講談社現代新書)

グレートジンバブウェ―東南アフリカの歴史世界 (講談社現代新書)

 買って電車で読み始めたんだけど、いやあ、おもしろいなあ。アフリカの皆さんには申し訳ないんだけど、「ああ、アフリカにもちゃんとした歴史があったんだなあ」なんて思ってしまった。
 ジンバブエ共和国の名の由来にもなった巨大な石造都市遺跡グレート・ジンバブエをめぐる、ショナ民族諸王朝の興亡。なかなかの歴史ロマンでありました。アフリカというと大自然、素朴な生活という一面的なイメージからなかなか抜けられない自分をちょっと反省しました。
 それにしても、おどろくべきは、グレート・ジンバブエの石造建築の形の優美さ。南部アフリカの民家建築の伝統に則って、直線の部分がぜんぜん無いんだそうです。こればかりは言葉では説明できないんだけど、切石を積み上げて作った階段の微妙な曲線のすばらしさ。通常のファンクションでは到底説明できません。文字は無くとも、この美的感覚は立派な文明だとしか言いようがないです。