アメリカの鱒釣りの華麗な噂が

 リチャード・ブローティガン
 つい最近まで僕にとってこの名前は遠い時代の残響のようなものでしかありませんでした。名前だけはあちこちから聞こえてくるけれど、読んだという人も身近にはいなかったし、本を眼にすることも少なかった。
 「バビロンを夢見て」は図書館で見つけて読みました。

 「愛のゆくえ」は新潮文庫の古本で読みました。
 どちらも印象的な小説でした。とても傷つきやすい人が書いたような感じ。「愛のゆくえ」は今は早川から出てますね。
愛のゆくえ (ハヤカワepi文庫)

愛のゆくえ (ハヤカワepi文庫)

 ここ数年、カルヴィーノと同様、ブローティガンも文庫での復刊があいついでいます。そして先日買ったのがこれ。
アメリカの鱒釣り (新潮文庫)

アメリカの鱒釣り (新潮文庫)

 僕にとっては、なんだか「伝説の本」みたいな感じだったので、文庫の新刊台に並んでるのを見たのはなんだか感動でした。
 今読んでます。なんだか、いいです。初期の高橋源一郎をちょっと思い出したりして。