塩ケーキ

 塩味のケーキというのを食べました。あるんですね、そういうのが。ごぞんじでしたか。ぼくは知らなかった。
 有名パティシエのお店のケーキらしいんですが、まわりに巻いてあるビニール(セロファン?)にシールが張ってあって、はっきり「塩味」と書いてました。びっくりしたよ。見たところ、チョコレートの乗った普通のケーキみたいなんだけどね。
 もちろん、砂糖は一切不使用で、塩だけ、なんてわけはなくて、基調は甘味でした。そりゃそうだ。でも塩も結構きいてました。和菓子なんかでも、ありますね。塩味のついてるやつ。
 けっこうおいしかったですが、もうちょっとだけ塩を控えめにしてほしかったかな。もうしわけないけど、なにしろ不慣れなもので。
 塩というと、「地の塩」とか「敵に塩をおくる」とかいって、生きるためにだいじなものっていうのが古来のイメージなんだろうけど、ちかごろはなんか健康に悪い、という感じにもなっちゃってますね。「減塩塩」というのも見たことあります。塩分50%カットとか言って、瓶の中に半分しか入ってない・・・のではなくて、塩化ナントカという、食塩と似たような味の物質とまぜてあるんだね。好奇心でなめてみたんだけど、味は、おいしくない、とぼくは思いました。あれ使うぐらいだったら塩を半分にするほうがずっといい、と。悪いけど。でもきっとそのうち、無塩塩というのも出てくるでしょう。
 汝らは地の塩なり、塩もし効力を失わば・・・・。