カメラ!カメラ!カメラ!

 10年くらい前からずっと、ぼくがいちばん好きな日本のアーティストはフリッパーズ・ギターなんですが、世間ではもう過去のものになっちゃったのかな? 小沢くんも小山田くんも最近あんまりCD出してないしねえ。
 今の時代の雰囲気を見てると、当時ファンだった往年のオリーブ少女たちなんかは、なんかもう恥ずかしくなっちゃって、あんまりフリッパーズの名を口に出さなくなってるんじゃないかと、ぼくはそんなふうに想像してるんですが。10代の子なんか、知ってるのかな。わりと最近まで日産マーチのCMで使われてた「恋とマシンガン」がいちばん有名な曲だと思います。「ダバダバダバダバ・ダッダーバダバダバ」って。
 ぼくは音楽はそんなにくわしくないので雰囲気で適当に書いちゃいますが、フリッパーズ・ギターの音楽は、ネオアコっていうのか、90年代当時の流行り言葉で言うと渋谷系っていうのか、60年代あたりの洋楽とかを意識したようなサウンドで、歌は下手なんだけど声はかわいらしいという、そういうポップな感じの音楽でした。いや、いま聞くとたしかに恥ずかしくもあるのだが、やっぱりいいね、いいですね。
 主なアルバムは三枚あって、どれも好きなんですが、いちばん脂が乗ってたのは2ndの「カメラ・トーク」なんじゃないかな。ぼくはいまだに大事に持ってて、ときどき聞いてます。歌詞も好きだ。
 「カメラの中でほら 夢のような 物語が始まる 分かりあえやしないってことだけを 分かり合うのさ」
 (「全ての言葉はさよなら」の歌詞より)

カメラ・トーク

カメラ・トーク