宣伝・その2

『赤い森の少女と少年の赤い森』の現物が、手元に届きました。 机の上にあると、なんとも不思議な気分。 流通ルートに乗るのは、4月末ごろになりそうです。初版500部出ます。 ISBNがついているので、一般書店で注文すれば届く……はずだと思うんだけど。

宣伝です

あのう、本の話、と申しますか、実は宣伝なのですが……。 画家の関智生さんとのコラボで、僕が文章を書いた、『赤い森の少女と少年の赤い森』という本(というか、厚さや装丁から考えると「小冊子」と言ったほうが正確ですね)が、このたび、ソニー・デジタル…

そうズラ。銭が全てズラ。

銭ゲバ 上 (幻冬舎文庫 し 20-4)作者: ジョージ秋山出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2007/10メディア: 文庫購入: 25人 クリック: 381回この商品を含むブログ (92件) を見る また貸してもらっちゃいました。そして一気に通読。わはは。すげーおもろい。 現代…

人はいかにしてアメリカ人になるのか。

その名にちなんで (新潮クレスト・ブックス)作者: ジュンパ・ラヒリ,小川高義出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/07/31メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (78件) を見る インド出身の両親から、アメリカで生まれた主人公が、…

世界が終わった後のほうがたいへん。だって今日の晩御飯はどうしましょう。

世界が終わった後の世界。社会の秩序もなく、未来の保証もなく、「人が人に対して狼」である、むき出しの欲望や暴力性。 最後の物たちの国で (白水Uブックス―海外小説の誘惑)作者: ポール・オースター,Paul Auster,柴田元幸出版社/メーカー: 白水社発売日: 1…

いつか王子駅で

いつか王子駅で (新潮文庫)作者: 堀江敏幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/08/29メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 40回この商品を含むブログ (166件) を見る 高等遊民みたいな時間給講師が、下町の人々と触れ合いながら、本のことを考えたり、一杯飲…

ぽーぽーぽーうなぎの子ー

ポーの話 (新潮文庫)作者: いしいしんじ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/09/30メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 20回この商品を含むブログ (45件) を見る 読みました。 面白かったです。 しかし、なんとなく物足りなかったのは、前半がわりとがっちり…

COPTIC ICONS

エジプト旅行に行った友人に「コプトのイコンの本を買ってきて」と頼んでいたのですが、その名もずばり"COPTIC ICONS"という本を買ってきてくれました。 こんな本です。(アマゾンへのリンクを貼ろうと思ったら、これが、無いんです、アマゾンに) コプトと…

Les vacances de Monsieur Foujita

藤田嗣治手しごとの家 (集英社新書ヴィジュアル版)作者: 林洋子出版社/メーカー: 集英社発売日: 2009/11/17メディア: 新書購入: 1人 クリック: 27回この商品を含むブログ (16件) を見る レオナール・フジタ(藤田嗣治)といえば、フランスで活躍した日本人(…

「悲しき温帯」あるいはレヴィ=ストロース氏最後の挨拶

で、レヴィ=ストロースの『悲しき熱帯』を再読しています。 以前読んだときは、よく分からなかったんだよね。 人類学の名著とされる本ですが、単に人類学の本、と言ってしまうには、あまりにも複雑。 戦前、戦中、戦後という三つの時代に関する叙述が交錯す…

買い物

レヴィ=ストロース講義 (平凡社ライブラリー)作者: クロードレヴィ=ストロース,Claude L´evi‐Strauss,川田順造,渡辺公三出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2005/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 51回この商品を含むブログ (53件) を見る 買いました。こ…

オフィス・レディーは気楽な稼業と来たもんだ〜

フルタイムライフ (河出文庫)作者: 柴崎友香出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/11/04メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (34件) を見る またまた柴崎友香ちゃん(勝手にちゃん付けしたらあかんけど)の小説を読んでます。…

すごいよカズオさん!

やっと読みましたぜ。わたしを離さないで作者: カズオイシグロ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/04/22メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 568回この商品を含むブログ (557件) を見る なんていうか……「すげー面白い」の一言につきます。読み始めると…

東と西と

ショートカット (河出文庫)作者: 柴崎友香出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2007/03メディア: 文庫 クリック: 14回この商品を含むブログ (49件) を見る 読みました。柴崎友香の連作短編集。 東京に住む誰かを想う(いわゆる遠距離恋愛中の)、女性の微…

今、机の上にある本

現代美術のキーワード100 (ちくま新書)作者: 暮沢剛巳出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/04メディア: 新書購入: 2人 クリック: 11回この商品を含むブログ (20件) を見るショートカット (河出文庫)作者: 柴崎友香出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2…

今さら、かもしれませんが。

こういうものを読みました。ハチミツとクローバー(10) [ 羽海野チカ ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > コミック > レディース > 集英社 ヤングユーCショップ: 楽天ブックス価格: 432円楽天で詳細を見る おもしろかったです。作者はスピッツとスガシカオが…

1984、何の年だっけ?

1Q84 BOOK 1作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/05/29メディア: 単行本購入: 45人 クリック: 1,408回この商品を含むブログ (1281件) を見る 買いました。奈良の某書店では、どうやら最後の一冊だったみたい。 まだ冒頭を読んだだけだけど、…

復活の日

復活の日 (ハルキ文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 1998/01メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 112回この商品を含むブログ (81件) を見る というわけで、「復活の日」を再読しています。かいつまんで言えば、風邪(のように見えて…

bookoffで

にょっ記 (文春文庫)作者: 穂村弘出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/03/10メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 43回この商品を含むブログ (65件) を見る↑穂村弘さんの、日記というか、ショート・ショートというか、エッセイというか、ネタ帳というか、な…

ああああ

Mystras: The Medieval City and the Castle: A Complete Guide to the Churches, Palaces and the Castle作者: Manolis Chatzidakis出版社/メーカー: Ekdotiki Athinon発売日: 2005/12/01メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る ビザン…

何年も本棚で眠っていた二冊

読みました。すいかの匂い (新潮文庫)作者: 江國香織出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2000/06/28メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (83件) を見る 江國香織さんの小説には、何て言うか、言葉から身体を通してじわじわと浸透してく…

またまた堀江さんの本です。

ゼラニウム作者: 堀江敏幸出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2002/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 32回この商品を含むブログ (25件) を見る 堀江さんお得意の、フランスを舞台にした短編集です。各短編に一人ずつ、それぞれ個性的な、いろんなタイ…

神の似姿

「わたしはアルファであり、オメガである。最初の者にして、最後の者、初めであり、終わりである」(黙示録22章13節) (大塚国際美術館) ――って、あのう、先生、そんな三頭身で言われても……。 というわけで、中世の美術って面白いですね。イエスさまも、村の…

やめられない、とまらない

不在の騎士 (イタリア叢書)作者: イタロカルヴィーノ,イタロ・カルヴィーノ,脇功出版社/メーカー: 松籟社発売日: 1989/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 古本屋で300円でした。カルヴィーノの小説って、頭がねじれるような妙な気持ちよ…

僕の机の上に

えーと、ちょっとした、ただの思いつきなのですが、いま僕の机の上に立ててある本の名前を列挙してみます。 パリ歴史の風景 [ 饗庭孝男 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 歴史 > 世界史ショップ: 楽天ブックス価格: 2,808円楽天で…

佐藤亜紀の戦略の書

小説のストラテジー作者: 佐藤亜紀出版社/メーカー: 青土社発売日: 2006/08メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 44回この商品を含むブログ (70件) を見る たしか一、二年前に図書館でみつけて、すぐに欲しくなって買って読みました。 さまざまな時代のヨー…

ホリエボン二冊目

河岸忘日抄 (新潮文庫)作者: 堀江敏幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/04/25メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 43回この商品を含むブログ (75件) を見る 堀江敏幸さんの本、二冊目を読みました。 「これといった事件の何も起らない、静かでゆったりし…

「カラマーゾフの兄弟」

こないだ、ドストエフスキー作「カラマーゾフの兄弟」の新訳が売れていることについてちょっと触れました。光文社文庫から出ている亀山郁夫氏訳の版です。僕も二巻まで買いました。 実は僕は以前、米川正夫氏の訳による岩波文庫版を読んだことがありました。…

「移動祝祭日」を読み終えました

電車の中で、最後まで読みました。ラストが切ない。悔恨と自己弁護に満ちた別れの記憶。 フィッツジェラルドは終始一貫して滑稽で可哀想な描かれ方をしてましたが、「グレート・ギャツビー」に対するヘミングウェイの敬意は本物ですね。この部分は感動的でし…

若きヘミングウェイ夫妻

「移動祝祭日」を読んでます。面白い。訳が読みやすい。 自らの才能への自信と不安、異郷パリでの貧しい暮らしの中のささやかな喜び。若きヘミングウェイ夫妻の日々が、美しくつづられています。簡潔にして詩情あふれる、この感じがヘミングウェイなのかなと…