ソーメンと猫の寺
土曜の晩はお酒を飲んで夜更かししたので、日曜はどこか近場でのんびりしたところはないかなと考えたところ、車で30分ほどのところに長岳寺というお寺があるのでした。
こんな道を通って緑の多い高台へ。
猫がお出迎え。涼しい場所でぴくりとも動きません。境内で都合5,6匹の猫に出会いました。
このお寺では、17世紀に建てられた重要文化財の庫裏でおいしい素麺をいただくことができるのです。このあたりは三輪素麺の産地。麺もいいけど、薬味もおいしい。
境内は自然豊かで、中央に大きな池のある浄土式庭園は、整備されていなくて野趣があります。猫が多いことも含めて、浄瑠璃寺に似てる。
冬は温かいにゅうめんをいただけるそうです。こんなに近いならまた来よう。
ぐるりよーざ
夏の長崎旅行を計画しはじめてから、卓袱料理や皿うどんはもちろん、かくれキリシタンの文化にも興味が湧いています。
youtubeで興味深いものを発見。↑平戸市生月のかくれキリシタンの方々が歌う、3曲の歌おらしょ。順番に「らおだて」「なじょう」「ぐるりよざ」
キリシタン弾圧が始まってから今日まで400年間、口伝で伝えられてきたラテン語の聖歌です。ていうか、御詠歌?
6:30ごろから始まる「ぐるりよざ」の元歌を、ここにあるラテン語の歌詞から探してみると、下に貼り付けたやつっぽい。グレゴリオ聖歌「O GLORIOSA DOMINA」
歌詞:上がラテン語、下がかくれキリシタン版
O gloriosa domina excelsa super sidera
ぐるりよーざ どーみの いきせんさ すんでら しーでらqui te creavit provide lactasti sacro ubere
きてや きゃんべ ぐるーりで らだすて さあくら おーべり(こちらから引用)
死を賭した潜伏生活の中で、ラテン語の意味も分からないままでひそかに受け継がれてきた歌詞とメロディー。キリスト教徒ではない僕でも心を動かされずにはいられないわけですが。
そこにあるのは、キリスト教的なものというよりむしろ、村落共同体を通じて受け継がれ、今の僕たちの中にも息づいている、日本的な精神性の美しさ(と、おぞましさ)なのかもしれない、という気もします。